フリーペーパー「Sunday」は、福岡地域で43万部、北九州地域で35万部発行されています。
先月福岡版に掲載されたインタビュー記事ですが、好評だったとのことで、今月北九州版にも掲載いただきました。
「そもそも配布対象地域でない」「我が家には届いていない」
「ブログの写真で読もうと思ったけど、読めなかった」というお声もいただきましたので、
「お悩み」と「回答」部分のみを記事としてアップいたしますね。

記事内で紹介した交流分析は、当協会の<交流分析マスター講座>で学ぶことができます。
お試し受講や「交流分析スポット授業」について、くわしくはこちらからどうぞ。


身近な人間関係をスムーズに♪
コミュ力UP術 IMG_0498

お悩み1
「小学生の子どもがなかなか言うことを聞いてくれません。外出前や寝る前など、毎日何度も同じ注意をしていると、ついイライラしてしまいます。(30代・主婦)」

 お母さんも忙しい中、相手に何度言っても要求が通じないと、疲れてしまいますよね。
同じようなやりとりが何度も繰り返されて、お互いに嫌な感じで終わっている場合は、交流分析でいう“心理ゲーム”に陥っている可能性があるので、声掛けの見直しをしてみるとよいかもしれません。

気持ちをストレートな表現で伝えていますか?
 “心理ゲーム”では、お互いに相手の「言葉の裏にある本音、つまり裏面のメッセージ」に反応して、心地のよくないやりとりを延々としてしまいがちです。今回は、相手に発している言葉に「言外=裏面のメッセージ」を込めてしまっていないかをここで考えてみましょう。
 例えば、子どもが夜遅くまで遊びやゲームをしていて、やめない時に、つい「今何時だと思っているの?」という言い方をしがちですが、それは『もう遅い時間だから、いいかげんにゲームをやめなさい』という本当に言いたいことを言外にこめてしまっています。  
 言いたいことを遠回しに言うよりも、「もう約束の〇時だから、ゲームを片付けようね」といったストレートな表現の方が、お互いに気持ちがいいはずです。
 この時、イライラを無理に抑え込んだ言い方ではなく、冷静に伝えるのがポイントです。なぜなら、イライラした言い方には、『私はイライラしているのよ』や『いい加減、私をイライラさせるのはやめて』といった言外の意味が含まれてしまうからです。
 これは、大人同士のやり取りでも同様です。言い方や表情などで言外の気持ちを相手にわかってもらおうとするやり取りばかりしてしまうと、そんな深読みが日常になり、深読みしてくれない相手に『あの人はわかってくれない』とイライラを感じたり、『結局あの人は何が言いたかったんだろう?』とモヤモヤしたりしがちです。
 言葉が言葉通りに通じ合う、裏に含みを持たせないやり取りをした方が、お互いにスムーズな交流につながっていきます。
 そのためには、まずは自分自身が、「本当に言いたいことを、持って回った言い方にしていないかな」と考えてみましょう。
 深読みの“心理ゲーム”に時間を取られるより、裏面のないやり取りができる心地のよい関係を増やしていきたいですね。


お悩み2
「夫の母が苦手です。夫の実家に帰るのが苦痛で、帰省の前後は必ず体調を崩します。何か対処法はありませんか?(20代・女性)」

 普段同居していないお嫁さんが、お義父さん・お義母さんとの対面に多少の気を遣うのは当然かもしれませんが、心や体の調子まで崩してしまうのはきついですね。
 「お姑さんやお嫁さんが苦手」と言われるケースは多いのですが、そんな時、私はこんな質問を投げかけてみることがあります。「あなたは、そのお姑さん(お嫁さん)のことが好きですか?」
 そう問われると、「嫌いです!」とはっきり言われる方もいらっしゃれば、「嫌いじゃないけれど…」と言葉を濁す方、「お姑さん(お嫁さん)なんだから、当然好きでなくちゃいけないでしょう!?」と答える方もいらっしゃいます。
「~でなければならない」と考えていませんか?
 「~すべき」「~でなければならない」という考えにとらわれている場合、「好きでなければならない」と考えてしまい、好きになれない自分を責めてしまったり、いやな気分になってしまったりするのです。「嫌いです!」とはっきり言われる方でも、無意識の中で「嫌いになってはいけないのに、嫌いと思っている自分はよくない」と自分を責めている場合もあります。
 実は、「嫌いになってはならない」と自分を追い詰めるよりも、「嫌いなものは嫌いでいい」と自分に許可をした方が、相手との関係もスムーズになったりするから不思議です。
 「本当は好きじゃないのに、優しくしないといけない」と考えるより、「本当は嫌いだけど、優しくしてあげるわ」と考えた方が、なんだか自分自身、気分が楽ではありませんか?
 試しに、この二つの言葉を実際に口に出してみて、どちらを言った時の方が、自分の心や体に楽な感覚があるかを確かめてみてください。多くの方が、「後者を言った時の方が楽♪」と答えられます。
(*注:もちろん、面と向かって言うのではありませんよ。)
 嫌いなものを無理やり好きになる必要はありません。もし自分が「嫌い」という感覚を持っているのであれば、ありのままの自分の感覚を、まずは自分が受け入れて許してあげましょう。
 この方法は、嫁姑間だけでなく、いろいろな人間関係で応用可能ですよ。


以上が、「Sunday」に掲載されたインタビュー記事でした。
「Sunday」の関係者のみなさま、地元北九州版でも掲載いただきありがとうございました。

文責:真方