今年は思いもよらず、目を疑うような大災害が連続する年明けとなりました。被災なさった方や関係者の方々の心身のご負担いかばかりかと、ただただお見舞い申し上げるばかりです。

能登地震ではまだ復旧の見通しが立たない地域も多く、余震もずっと続いている様子。寒の最中、雪の舞う避難所の映像に心が痛みます。

この「心が痛む」という言葉。ただの言い回しではありません。「共感する」のは人間の持つ高度な心の働きですが、これによって私達の心は本当にダメージを受ける場合があるのです。

東日本大震災の後「津波の映像はあまりくり返し見ないように」などと注意喚起がありましたね。「共感疲労」という言葉も知られるようになりました。

気をつけたいのは、「自分は被害を受けたわけじゃない」から、と自身の心の疲れを自覚しにくいことです。

知らないうちに心の疲れを溜めてしまうと、
・不安やイライラを感じる
・意欲低下や食欲不振
・よく眠れない
・気分が沈む
といった不調が起きたりします。

対処法としては、情報から一旦離れオンオフを作る、などが言われます。ニュースを流しっ放しにしての「ながら視聴」はあまりよくないようです。

自分の思いを誰かと話すのも、心に溜まったものを外に出すことにつながり効果があります。

大切にしたいのが「自分の日常生活を送る」こと。一日を過ごして「よし、今日も終わった」と眠りにつく、これは当たり前のようで実はとてもすごいことなんです。

いたわりあってねぎらいあって、自分と周りの人を大事にしあって、一日一日過ごしていきましょう。
(文責 松本まゆみ)


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