若葉の緑がキレイな季節。新一年生の子どもたちも、入学式からの一連の行事が一段落した頃でしょうか。

ピッカピカの1年生♬ 小さな身体に新品のランドセル姿は可愛らしく、せっせと歩く様子の微笑ましいこと。

希望と期待に満ちあふれる新入学ではありますが、親子ともども緊張や不安もさぞかし大きいことでしょう。だんだんに慣れて楽に楽しく学校に通えるようになってもらいたいものです。

『ぼくだけが知っている』(著者 吉野朔実 小学館)という漫画の中で、小学4年生の主人公「礼智(らいち)君」には「月に一度の“もしもの日”」があります。「お母さんが月に一度だけ自分で休んでいい日をくれる」のです。

しんどかったら“いつでも”休んでいいよ、と言われても、それを“いつ”にするかの判断って案外難しいもの。月に一度ってところがなかなかにいいなぁと思うマツモトです。

子どもでも大人でも、日々の暮らしの中でツラいことはまま起きてしまうもの。そんな時に自分なりのやり過ごし方があると、とてもいいですね。

この漫画の連載が始まったのは1994年から。そんな昔にこんなことを思いつく吉野朔実さん、すごいな〜。他の作品もキャラクターが超個性的で、内面が深く描かれる読み応えのある漫画がたくさんです。57歳の若さで亡くなったのがとても惜しまれます。

漫画の中身に触れだすとキリが無いのでちょびっとだけ。上級生にイヤなことをされながらも「もうちょっと ぼく ひとりでやってみる」と言う礼智君をだきしめる、お母さん(もとっても個性的)の言葉を。

「わかった」「でもね らいち」「人に助けを求めることも勇気なのよ がまんができないのは恥ずかしいことじゃないのよ」「がんばれ」(『ぼくだけが知っている③』吉野朔実 小学館文庫 より)

4月は始まりの月。歩き始めはぼちぼちで参りましょう。 (文責 松本まゆみ) “こころぐ通信”は、こころセーフティネット協会にメールアドレスをご登録くださっている皆さまに毎月お届けしております。配信をご希望の方はメッセージ欄で、アドレスとお名前をお知らせください。協会のスケジュールやお知らせとともに、20日頃にメール配信いたします。