様々な文化事業が催される秋。読書週間も始まることですし、今日は「ショートショートの神様」星新一さん(マツモト大ファンなのです)の「処刑」をご紹介。マツモトが中学生へのおすすめにもよく持って行く作品です。
「処刑」の舞台は文明が進み犯罪が増えた地球。その対策としてコンピューターが裁判を行い、逮捕の翌日には刑が確定する。受刑者は宇宙船で運ばれ、赤い処刑星へパラシュートでおろされる。
「銀の玉を、ひとつ与えられて。(中略)銀の玉は、直径約三十センチ。表面には、たくさんの細かい穴があいている。押しボタンがひとつ、その反対側には、コップのさし込み口。ボタンを押せば水がそのコップにたまる。」(星新一『ようこそ地球さん』 新潮文庫 より)
水を手に入れるための唯一の装置。だが、この銀の玉はもう一つ役割を持っている。ある回数以上ボタンを押すと爆発するという処刑の機械なのだ。玉により回数は異なり、その回数は誰も知らない。
命を繋ぐ玉でありながら命を奪う玉を抱えて、主人公の男の、精神を削られる葛藤の日々が始まる…。
星新一さんの作品の中では少し長め(と言っても文庫本で32ページ)のお話です。ラスト2ページで主人公がたどり着く境地をぜひお読みいただきたい!です。
「葛藤」はざっくり分けると、2つの選択肢を「どちらも選びたくない」「どちらも選びたい」「選びたい方を選べない」の3パターン。悩ましいですね〜。
どちらにするか迷う時にちょっと使えるのが「それぞれのメリット・デメリット」を書き出す方法です。その時決め手になるのはメリットではなくデメリットの方。魅力的なメリットに目が向きがちですが、対処が難しいデメリットがあるならばそちらは選ばないのが賢明です。なにかのヒントになれば幸いです。
(文責 松本まゆみ)
“こころぐ通信”は、こころセーフティネット協会にメールアドレスをご登録くださっている皆さまに毎月お届けしております。配信をご希望の方はメッセージ欄で、アドレスとお名前をお知らせください。協会のスケジュールやお知らせとともに、20日頃にメール配信いたします。
「処刑」の舞台は文明が進み犯罪が増えた地球。その対策としてコンピューターが裁判を行い、逮捕の翌日には刑が確定する。受刑者は宇宙船で運ばれ、赤い処刑星へパラシュートでおろされる。
「銀の玉を、ひとつ与えられて。(中略)銀の玉は、直径約三十センチ。表面には、たくさんの細かい穴があいている。押しボタンがひとつ、その反対側には、コップのさし込み口。ボタンを押せば水がそのコップにたまる。」(星新一『ようこそ地球さん』 新潮文庫 より)
水を手に入れるための唯一の装置。だが、この銀の玉はもう一つ役割を持っている。ある回数以上ボタンを押すと爆発するという処刑の機械なのだ。玉により回数は異なり、その回数は誰も知らない。
命を繋ぐ玉でありながら命を奪う玉を抱えて、主人公の男の、精神を削られる葛藤の日々が始まる…。
星新一さんの作品の中では少し長め(と言っても文庫本で32ページ)のお話です。ラスト2ページで主人公がたどり着く境地をぜひお読みいただきたい!です。
「葛藤」はざっくり分けると、2つの選択肢を「どちらも選びたくない」「どちらも選びたい」「選びたい方を選べない」の3パターン。悩ましいですね〜。
どちらにするか迷う時にちょっと使えるのが「それぞれのメリット・デメリット」を書き出す方法です。その時決め手になるのはメリットではなくデメリットの方。魅力的なメリットに目が向きがちですが、対処が難しいデメリットがあるならばそちらは選ばないのが賢明です。なにかのヒントになれば幸いです。
(文責 松本まゆみ)
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