実りの秋ながら、お米、まだまだ高値ですね。

小学生の頃、社会の授業で「お米は日本の主食だから、国が農家からは高い値段で買って国民には安く売る」(「食糧管理制度」というものだったそうです)と習って、子ども心に「は〜、日本っていい国だ〜」と思った覚えがあるマツモト。

半世紀経つと世の中いろいろ変わるんだと実感するこの頃です。

50数年前の生活は貧しかったですが、先行きには明るいものを感じる“気楽”な時代だったように思います。

ひるがえって現代は「この先どうなるんだろう」という不安感の方が大きくなっているのではないでしょうか。

確かに不安のタネはたくさん見つかります。でもそんな今だからこそ「ネガティブ・ケイパビリティ=現時点で解決できない事態に耐える力」を働かせたいところです。ネガティブ・ケイパビリティについては、作家で精神科医の帚木蓬生(ははきぎほうせい)さんが著書に詳しく書いてくださっています。

その力で「今はまだ起きてない事柄」への不安をいったん脇へ置くことで、いくぶん気持ちの余裕が生まれるかもしれません。

これは「問題の先送り」とは違います。まだ起きてない(=まだ対処の取りようはない)問題をいろいろ想い描いて「心配の先取り」をしている場合、のことです。

ついつい抱えてしまう「心配の先取り」への対策としては、「とりあえず今日やること(厳選すると結構削れたりします)をこなし、明日のスケジュールを確認する」など、短いスパンのことに意識を集中するのが案外いいそうです。

先々を楽しみに暮らせる世の中であってほしいと切に願います。 (文責 松本まゆみ)
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