1月後半になるとお餅のアレンジレシピが様々紹介されますが、本当のつき立てのお餅を知ってる人って今どれくらい居るのかな?とふと思ったマツモトです。

そして、餅つきと人の発達段階って意外に共通点があるような?とも。(餅つきになぞらえるのもどうかとは思いつつ…)

餅つき=ぺったんぺったん、人の発達=赤ちゃんが大人になる、がまずは思い浮かぶでしょうが、実際はどちらにもとても細かい段階があってすっ飛ばして先に進めることはできません。

餅つきには準備をして「待つ」行程がいくつもあります。杵はしっかり水に漬けておく(乾いたままだと木が欠けて餅に混ざっちゃう…)、石臼は熱湯で十分温める、等々。

と同時に一旦つき始めると「熱いうちを逃さず」つき上げて、ちぎって丸めるところまで一気に済ませねばなりません。

人の発達でも、時期を「待つ」そして「逃さない」ことが大切です。育ちを待って適切な時期に与えられる、ほどよい刺激が必要なのです。

さらに、行程を飛ばしてしまうと後で取り戻すのは大変になる(餅はつき始める前に「こね」ないと米粒が飛び散って悲惨なことに…)のも同じ。

例えば「離乳」。月齢に合わせて慎重に少しずつ進めていくことが求められます。赤ちゃんの発達を待って時期に合った離乳食を食べさせる…。急いで完了させることはできませんし、この時に「離乳」の段階を踏まないと「食べる」段階へは進めません。

そして心にも、時期に合わせた発達段階があります。

乳幼児期から老年期までの心の発達段階を知って、ご自身の来し方行く末に思いを馳せることは、環境や身体の変化を認め、柔軟に「今」の自分を受け入れて、「これから」に希望を持って生きるための力になると思います。

発達段階についてお伝えする上で私達が大切にしているのは「心は一生発達し続ける」ということ。人間は、エリクソンの言う「叡智」の心境に至り、円熟した境地に達することができるのです。
(文責 松本まゆみ)


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