読書週間は過ぎましたが、今マツモトが読んでみたいのが『翻訳できない世界のことば』(エラ・フランシス・サンダース 前田まゆみ訳 創元社)という本です。結構話題の本なのでご存じの方も多いかも。

本の紹介で見ると、「木漏れ日」をひとことで表せる言葉は日本以外の国には無いのだとか。イヌイット語の「イクトゥアルポク」は「誰か来ていないかと期待して何度も外に出て見てみること」。マレー語の「ピサンザプラ」は「バナナを食べる所要時間(2分くらい)」!?。

素敵な言葉!と思ったのがアラビア語の「サマル」。「日が暮れたあと遅くまで夜更かしして、友達と楽しく過ごすこと」だそうで、ウキウキ気分が伝わってくるようです。

日本語の中だけでも、標準語では言い表せない方言がありますね。例えば「雨が降っちょる」と「雨が降りよる」。(お分かりになるでしょうか?)

前者は英語で言う「過去完了」で、もう既に降っている状態。後者は「現在進行型」で、今まさに降っている様子ですが、標準語だと「降っている」としか言えないのです。方言、便利〜。

言い表したい事柄にぴったりくる言葉が見つかるのは嬉しいものです。それが人に伝わるとなお嬉しい。

モヤモヤする気持ちなんかも、言葉にできるとスッキリします。「そういうことなんだよね」とストンと落ちる感じで。自分も納得がいくし、人にも伝えやすくなります(相手が理解してくれるかは、また別の話ですが…)。

言語化は心のモヤモヤに向き合う作業ですから、しんどいことも言葉がしっくりこないこともあります。そんな時はそのまんま「今は言葉にできない」でも。

タイミングが来て、足りないピースが見つかったように言葉がピタッとはまった時に、きっとその効果を感じられることと思います。カウンセリングも言語化のお手伝いになるかと。お役立ていただければ嬉しいです。言葉の力、侮りがたし!です。 (文責 松本まゆみ) “こころぐ通信”は、こころセーフティネット協会にメールアドレスをご登録くださっている皆さまに毎月お届けしております。配信をご希望の方はメッセージ欄で、アドレスとお名前をお知らせください。協会のスケジュールやお知らせとともに、20日頃にメール配信いたします。